終戦の月から思うこと

2012/08/22 社長ブログ

 8月は、原爆の日や終戦記念日があって、戦争について考えさせられることが多い。
 我々の世代の親は、たいてい戦争体験者で、父母や先生たちから、戦争について体験談を直に話を聞かされて育ってきた。
 私の父は、整備兵として徴兵される前に終戦となったが、岡山市が空襲にあった時の話などは時々していた。
 義父は海軍で、乗っていた船が潜水艦に撃沈されて、漂流しているところを日本の潜水艦に助けられたとか、呉の空襲は激しかったという話などをよく聞かせてもらった。
 二度と繰り返したくない悲惨な戦争であるが、親の世代の話は悲惨な話は少なく、むしろ勇ましい話の方が多かったように思う。
 義父は、
「自分は戦争では死ぬ気がしなかったが、死を恐れビクビクしていたものはたいてい戦死している。」
と言っていた。
 やはり、『気』が大切だということだろうか。
 広島や長崎の原爆の記録映像をみると、瀕死の日本に原爆を落としたアメリカに怒りを感じるが、負けるような戦争、原爆を落とされるような戦争をした当時の日本政府にも腹立たしい思いがある。
 太平洋戦争の歴史や体験談を読んでいると、勝敗の分水嶺となったミッドウェイ海戦で敗北したのは、日本軍の油断によるものらしい。
 「真珠湾攻撃の時は、集結するまで我々軍人にも知らされていなかったが、ミッドウェイの時は、料亭の女将まで知っていた。」
という体験談もある。それまでの連戦連勝で、油断やおごりがあったと思う。
 話は違うが、福島の原発事故も油断だと思う。 
 『日本は戦争に負けない』『原発は安全だ』という神話が作られ、怠慢になっていたと言わざるを得ない。
 日本人は勤勉で優秀な国民だと思うが、たまに大ポカをするところがあるのだろうか。
 気をつけるべし。