コア・コンピタンス経営を考える前に、自社の強みを考えてみた。
自社の強みは、経営指針で明らかにしているが、強みがただの長所で終わっている点が多くある。
そこで、自社の強みを絞って、全社員でこれを認識し、磨き上げ、顧客にアピールして行かなければ、強みが業績をあげるものにはならない。
自社の歴史を振り返ると、地質調査業を本業とし、平成3年に現在の「株式会社フジタ地質」に組織と称号を変更したときから、「土と基礎のコンサルタント」をキャッチフレーズにしてきた。
また、基礎工法や軟弱地盤対策のアドバイスから発展して、平成7年頃より地盤改良工事を受注するようになった。
当社の特徴のひとつは、地質調査の延長線上で地盤改良工事を実施していることである。
これが、現在でも日常の業務に反映され、地質調査を実施して、その結果地盤改良工事が必要とされた場合に、地盤改良工事を実施しているわけで、地盤改良工事を前提とした調査を行い、地盤改良工事を受注していることではない。
当たり前といえば当たり前のことであるが、この点は守り通さなくてはならない当社の企業理念である。
また、先日の会議で、
「独自の計算式と地盤保証で、格安の柱状改良を実施している業者がある。基礎設計指針等、公表されている計算式や理論からすれば不安な設計である。これをどう考えるか。」
というような議論で、
「保証さえつけば地盤改良工法や設計内容はなんでもいいという考え方のお客様もいらっしゃるようだが、実際に圧密沈下により家が傾けば、残留沈下が予想される場合には、家上げをしてもまた下がる恐れがあるためすぐには直せないだろうし、お施主様にとって煩わしことが多く、安心して暮らせないことも予想される。当社としては、建築構造設計指針等、一般に認知された計算式を使って設計する。」
という方針で設計施工することを確認した。
以上のことや、経営指針や先日の経営会議から、当社の業務に関するモットーは「正当性のある提案」で、これにより高い品質を提供している。
設計部に、先鋭4人を配属しているのも土と基礎のコンサルタントとして、正当性のある提案力を重視した表れだと言える。
土と基礎のコンサルタントとして、地盤調査の経験と土木・建築の技術を生かした提案と品質は、他の地盤改良業者には真似のできない強みだ。
また、多くの地盤改良工事や設計を実際に手がけた経験による提案力は、他の地質調査業者に真似のできない強みだと思っている。
以上のことなどから、当社の強みのコアとなるものは、土と基礎のコンサルタントとしての「提案力」である。
自社の強みを考える
2010/03/26 社長ブログ