昨日、久しぶりに映画館へ行った。
映画の題名は「火天の城」で、安土城の建設を舞台に、西田敏行が演じる宮大工「岡部又右衛門」が、周囲の人々と一致団結して、五層七階の巨大な城を造るというビジョンに向かって、難題を克服しながら、安土城を完成させる物語だ。
題名から、最後は安土城の天守閣が燃えるのかなと思っていたが、感動的に完成した所で終わりだった。
心に残った場面は多くあったが、その一つを紹介すると、
工事の総棟梁は、指図(設計図)争いで決めることになった。
信長は、キリシタンの大聖堂のような吹き抜けを望んだ。
他の番匠たちは信長が望む通り吹き抜けにしたが、岡部又右衛門は吹き抜けにしなかった。
信長は激怒したが、岡部又右衛門は、
「吹き抜けにしなかったのは、天守に住まわれる信長様のお命を守るため。吹き抜けを造ると、これが火の通り道となって火の回りが速い。」
と言った。
信長は心を動かされ、岡部又右衛門は、総棟梁に任ぜられた。
これは、
「お客様の好むものを売るな、お客様のためになるものを売れ。」
という、商売戦術訓に通じるものだと思う。
他にも、木組みは人組として、職人一人ひとりを大切にして、心をひとつにしていく所など、経営的視点からみても、技術者としての視点から見ても、勉強になった映画であったし、物語としても感動的だった。
映画鑑賞「火天の城」
2009/09/14 社長ブログ