生きているものとして、動物にも劣る幼児虐待

2009/04/30 社長ブログ

 親が子供を虐待し、時には死に至らしめる事件が後を絶たない。
 子供をベランダへ長時間置き去りにして衰弱させたとか、子供に熱湯を掛けたとかいう記事を見ると気分が悪くなるし、悲しくなる。
 いろんな病的な心理状態で、このような普通では理解しがたい行動を起こすのだろうが、畜生にも劣る行為である。
 6年ほど前の話であるが、家内が近所の酒屋のおかみさんから、次のような話しを聞いてきたことがある。

 この酒屋さんの近くに、おなかの大きい犬が捨てられていた。
 やがて、この犬は2匹の子犬を産んだ。
 でも、親犬は痩せていて、乳がでない。
 酒屋のおかみさんは、かわいそうになって、親犬に餌を与えた。
 そうすると親犬はこれを食べて、吐き出して軟らかくして子犬に与えていた。
 学校から帰る途中の、小学生の子供たちは、子犬がかわいくて、触ろうとする。
 親犬は子犬を守ろうとして、小学生の子供たちに吠える。
 これを見た子供たちの母親は、保健所に通報した。
 保健所からきた職員は罠をしかけ、親犬を連れ去った。
 そして、翌日には子犬も連れていったそうだ。

 この話を聞いたとき、犬の親子を哀れむと共に、人間の身勝手さを腹立たしく感じた。
 時代の流れで、今はこの酒屋さんはないが、親が子を愛する気持ちや行動は、動物も人間も時代を超えて不変のものだと思う。
 幼児や児童を虐待する事件が後を絶たないということは、親が子を守るという本能が欠如した人間が絶えないということであろうか。
 それとも生きているものとして、異常な精神状態になっている人間が多いということだろうか。