岡山平野の歴史と一般的な地盤

2009/03/16 社長ブログ

 岡山平野の一般的な地質構成は、下部に砂礫層があり、その上には軟弱な粘性土層が堆積され、表層部は、旧耕作土及び盛土で形成されていることが多い。
 砂礫層までの深さは、岡山市中心部で約8m、南へ行くほど深くなる。
 この砂礫層は、今から約1万年以上前の氷河期の頃に堆積されたものである。
 氷河期には、海水が氷となって陸上に留まる量が多いため、海面は現在より低下していた。
 特に、今から約2万年前のウルム氷期には、海面が現在より少なくとも100mは低かったといわれている。
 瀬戸内海の深いところでも100m程度と言われているから、現在瀬戸内海が位置する付近も陸地であったと推定される。
 氷河期でも、日本では気温が常時氷点下というわけではなく、平均気温は現在より5~10度程度低かったといわれている。降雨はあったため、河川成の砂礫層が形成されている。
 氷河期が終わると海面は上昇し、現在の岡山県南の平野部はほとんど海となったが、河川が上流より土砂を運んでしだいに埋め立てられ、平野が形成されていった。
 岡山平野南部は、湿地遠浅だった所を干拓整理され現在の地形を呈している。
 以前海だったところが自然に埋め立てられてできた層は沖積層といい、軟弱な粘性土で形成されていることが多い。
 沖積粘性土層は、建物に悪影響を及ぼすことが多い。
 沖積粘性土層がどのように悪影響を及ぼすかということは、また後日述べさせていただくことにする。