備前焼窯元訪問

2010/03/04 社長ブログ

 先日、当社から比較的近い所にある備前焼窯元へ、中小企業家同友会増強運動の一環として、例会のお誘いに伺った。
 例会の当日は、窯焚きの最中で出席できないということであったが、店として使われている和室に、商品として並べられた多くの作品を見せていただきながら、窯元の話を聞くことができた。
 備前焼は、直接火にかけると割れやすいというのは以外であった。

 以前は備前焼等、芸術品としての陶器の良さが分からなかったが、いろんな作品を見る機会があったり、実際に備前焼の茶碗とか湯飲みを使っているうちに、なんとなくその良さが分かるような気がしてきた。
 備前焼のなかでも、飾っておくような作品ではなく、実際に使用する実用的な作品の方に興味がある。
 展示品のなかに、小さめの壺があった。梅干しを入れておくのに良いと思ってこれを購入することにした。
 『これ、いくらになりますか?』と、窯元を前にして、作品をディスカウントするようなことは言えない。
「この壺を買って帰ります。梅干しを入れようと思います。」
と言って、店のやゝ年配の女性に差し出すと、その方は、
「備前焼は使っているうちに、艶がでてだんだん良くなっていきます。梅干しを備前焼に入れておくと腐り難いんですよ。」
といって、値引きしてくれた。

 梅干しを備前焼に入れておくと腐り難いというのは、正直なとこと半信半疑だが、会社から帰宅途中にスーパーで紀州産の梅干しを買って帰り、この壺に入れて食卓に置いて見た。
 当然ながら、スーパーで買ってきた入れ物のまま食卓に並べるよりよほど良い。
 備前焼の梅干しの壺で、文化の香りのする我が家の食卓となった。