平成11年11月に購入した、ナショナルの文字が入っているシェーバーを毎朝使用している。
良い物を長くとの思いで、結構高級なものを選らんだ覚えがあるが、期待通り10年以上経った今も問題なく使えている。
刃は使用説明書通り、定期的に約1年毎に取り替えてきた。
今回は、まだよく剃れると思って1年過ぎても替えなかったが、販売店のサービス券が手に入ったので、これでシェーバーの刃を買い、取り替えた。
そうすると、格段によく剃れるようになった。
毎日使用していると、悪い切れ味に慣れてしまって、切れ味がかなり低下していることに気付かなかったのだ。
昔、電器屋さんが、『テレビは毎日見ているので、映りが悪くなっていても気が付かないか、映りの悪いテレビに慣れてしまっているので、なかなか買い換えてくれない。新しいテレビと比較して見てくれれば、買い換える気になってくれるかも知れないのだが』と言っていたことがある。
シェーバーの切れ味もこれと同じであるし、他のことでもこれと同様なことはたくさんあると思う。
もしかしたら、自分自身の切れ味が鈍っているのに気付いていないのかも知れない。
目標とする人物や志と常に照らし合わせて、常に心を研ぎ澄ませていく努力をしていないと、堕落しても気付かない自分があるかも知れないと、シェーバーの切れ味から人生論でもないが、ふっとそんなことを感じた。
お知らせ
シェーバーの切れ味
経営理念作成フォロー委員
昨日から岡山県中小企業家同友会の経営指針成文化セミナー第2講が、吉備高原リゾートホテルで開催されている。
第2講は一泊二日で、経営理念の作成を中心としており、『経営理念作成セミナー』とも言える。
私は一日目だけフォロー委員として参加させていただいた。
フォロー委員は、受講生が経営理念作成シートを基に作成した経理理念を中心に、受講生に質問していく。
質問は、経営に対する考え方を深め、揺るぎない経営理念を作成してもらうのが目的である。
従って、講師のように教えるとかいうことではない。
フォロー委員としても、いろいろと気づきを得ることが多く、共に学び合う場と思って参加させていただいている。
経理理念は、一言でいえば経営に対する基本的な考え方で、好況な時も、不況な時にも、ぶれない経営のためには必要だ。
地域から支持され、全社員が共有できる経営理念を実践しているかどうかで、その会社の将来が決まるといっても過言ではないと思う。
他のフォロー委員もそんな思いがあってか、フォロー委員全員が真剣に考え、真剣に質問を繰り返していた。
ジオ・ドクター
ジオ・ドクターとは、全国地質調査業協会連合会が、地質調査業の役割を紹介する時に使われている言葉である。
同協会から発行されている「社会に貢献する地質調査業」の冊子の一部には、
『日本列島は、ユーラシア大陸の東端に位置し、太平洋プレートの沈み込むサブダクションゾーンに形成された島弧列島という、世界的に極めて特異な地質環境下にあります。
したがって、地質構造が複雑かつ脆弱であり、また、地震、火山噴火、風水害等により地盤災害が多発します。
地質調査業は、こういった地盤災害に対して、長年の経験と技術のノウハウを持つ日本列島の主治医『ジオ・ドクター』として、調査(=診察・検査)→解析・判定(=診断)→工事(=治療・手術)→維持管理(=定期検診)という一連の対応を通して、社会に貢献しています。』
とあり、地質調査業は地盤のお医者さんということである。
お医者さんは、検査の結果どこも悪くなければ手術や薬の投与はしないのは当然だが、もし病気が発見されても、出来るだけ手術はしないようにし、薬の投与も最小限にすると思う。
この点は我々も同じである。
当社は処置までできるジオ・ドクターとして、地盤調査の他に地盤改良等も行っているが、建物を支持させるための地盤調査を行った場合、地盤改良工事等をしなくても基礎工法しだいで建物を良好に保つことができると判断できたら、最適な基礎工法を検討して提案し、当然ながら地盤改良工事等は提案しない。
何らかの処置をしなければ、建物を健全に支持させることができないと判断される場合には、できるだけ経済的で安心な対策工法を提案する。
これは、地質調査業者として当たり前のことであるが、この為には、地盤調査だけで採算をとっていく必要があるので、それ相当の調査費用が掛かる。
地盤改良工事等を前提とした地盤調査なら、地盤調査は地盤改良工事の営業のひとつとして、サービス的な価格で行うことも可能だが、地盤改良工事を前提とした地盤調査なんかは勿論できない。
我々はジオ・ドクター、地盤のお医者さんである。
備前焼窯元訪問
先日、当社から比較的近い所にある備前焼窯元へ、中小企業家同友会増強運動の一環として、例会のお誘いに伺った。
例会の当日は、窯焚きの最中で出席できないということであったが、店として使われている和室に、商品として並べられた多くの作品を見せていただきながら、窯元の話を聞くことができた。
備前焼は、直接火にかけると割れやすいというのは以外であった。
以前は備前焼等、芸術品としての陶器の良さが分からなかったが、いろんな作品を見る機会があったり、実際に備前焼の茶碗とか湯飲みを使っているうちに、なんとなくその良さが分かるような気がしてきた。
備前焼のなかでも、飾っておくような作品ではなく、実際に使用する実用的な作品の方に興味がある。
展示品のなかに、小さめの壺があった。梅干しを入れておくのに良いと思ってこれを購入することにした。
『これ、いくらになりますか?』と、窯元を前にして、作品をディスカウントするようなことは言えない。
「この壺を買って帰ります。梅干しを入れようと思います。」
と言って、店のやゝ年配の女性に差し出すと、その方は、
「備前焼は使っているうちに、艶がでてだんだん良くなっていきます。梅干しを備前焼に入れておくと腐り難いんですよ。」
といって、値引きしてくれた。
梅干しを備前焼に入れておくと腐り難いというのは、正直なとこと半信半疑だが、会社から帰宅途中にスーパーで紀州産の梅干しを買って帰り、この壺に入れて食卓に置いて見た。
当然ながら、スーパーで買ってきた入れ物のまま食卓に並べるよりよほど良い。
備前焼の梅干しの壺で、文化の香りのする我が家の食卓となった。
倫理法人会特別ナイトセミナー
昨日、岡山市倫理法人会特別ナイトセミナーに参加した。
講師は「日本で一番大切にしたい会社」の著者、坂本光司氏。
「日本で一番大切にしたい会社」は読んだが、直にお話を聞くと、より感動的であった。
会社の使命と責任で、一番大切なのは社員とその家族を幸せにすると。
2番目は社外社員、つまり外注先、下請企業の社員を幸せにすること。
そして、3番目に顧客、4番目に地域社会、5番目に株主の幸せという順番で、業績は手段。業績や成長を最優先にすると犠牲になるものがでるというようなことも言われた。
確かにその通りだと思う。
また、人を大切にした会社の多くの事例を紹介してくださったが、どのお話も、心に残る感動的なお話だった。
今回の講演を聞いて、会社を経営していく上で、また人として生きていく上で、本当に大切なものは何かを気づかせていただいた。
レイモンド・チャンドラーの、「強くなくては生きていけない。優しくなければ生きていく資格がない。」という名言があるが、優しさと強さは、経営の上では一体なのかも知れないと思った。
病院の接客サービス
今朝、岡山市の倉田にある病院へ行った。
先日受けた人間ドックの、検体検査結果を聞くためだ。
診察時間は9時からとなっていたが、病院に着いたのは、8時35分頃で、すでに受付は始まっていた。
様子が分からずまごついていると、案内係の方がすぐにきて丁寧に教えてくれた。
受付を済ませて内科へ行くと、待合席には年配の男性が一人座っていた。
その男性の隣に座り、鞄から文庫本を取り出していると、担当の内科の医師が「○○さんどうぞ」といって、年配の男性を診察室に案内した。
しばらくして、先の男性が診察室から出て行き、その後内科の医師が私の側へきて、
「藤田さんどうぞお入りください。」
と言われ、私は診察室に入った。
なかには担当の医師以外誰もいなかった。
患者の待ち時間を少しでも少なくするために、担当の医師の配慮で、診察時間前から診察しているのだろうと思う。
検体検査結果は、治療の必要なしということであった。
総合病院は時間がかかる印象があったため、終わるのは早くても10時を過ぎると思っていたが、9時頃には料金の支払いまで終わることができた。
先日の人間ドックの時にも思ったが、患者を顧客と捉え、そのサービスは一流ホテルなみだと感じた。
これは、経営理念の浸透と、社員教育の結果だと思うが、近年は他の病院や官公庁でも、客に対するサービスは昔に比べてずいぶん良くなったと感じる。
法務局でも、顧客満足に関するアンケートを実施しているくらいだ。
自社でも、見習うべきことはたくさんある。
体の総点検
2年前から、脳ドックやPETがんドックを取り入れた総合ドックを受診するようにしている。
何事も体が資本。特に現役で会社の役割を担っているうちは、体を壊すわけにはいかない。
今年は、先週の火曜日から一泊二日で受診した。
1日目は、胃腸の内視鏡検査が主体。今回は下剤が例年より飲みにくかった。
夕食は、豪華な和食だったが、検査後の体調が思わしくなく、ほとんど食べられなかったのが残念だ。
2日目は、MRI検査やPET検査が主体で、検査は午前中で終わる。
検査後の昼食は、大変美味しくいただくことができた。
昼食の後、検査結果の報告と説明があったが、特に悪いところはなかった。
最近は運動不足であったし、お酒もほとんど毎日という生活だったので、血糖値や肝臓とかが心配であったが、ほっとした。
これで、ひとまず安心だが、油断せず、健康管理に注意しながら、いろんなことにがんばっていこうと思う。
先日のドーナツ屋さん
先のブログで記したドーナツ屋さんを、インターネットで調べてみた。
店の名前は、「はらドーナッツ」といって、神戸を本店に、東北から九州まで事業展開し、多種のドーナツを販売している店らしい。
豆腐の素材を主な原料とし、ヘルシーでおいしいドーナツの店として有名なようだ。
私が、はらドーナッツへ行ったのは夕方のため、たまたま2種類しかなく、客も少なかったのだと思う。
昼間は、やはり行列ができる店のようだ。
甘すぎない味と、ヘルシーなイメージが、顧客の欲求を捉えているのだと思う。
美術館・焼き鳥屋・ドーナツ店
昨日、貿易商の友人の誘いで、岡山県立美術館で開催されている「華麗なるオーストリア大宮殿展」へ行った。
展示されいる肖像画や金銀ダイヤの宝飾品は美しく、ハブスブルク帝国の栄華を偲ばせる。
家具などの調度品も展示され、当時の貴族の生活ぶりを窺い知ることができる。
美術館を出た後、展示品の美しさと貴族の華麗な生活を知ることができたが、当時の庶民はどんな生活をしていたのだろうかと、友人と話しながら、食事をするところを探して、表町の方へ向かった。
商店街のひとつ東側の道を南へ歩いていると、焼き鳥屋のおやじさんがのれんを掛けていた。
「開店していますか。」
「これから始めるところです、どうぞ。」
ということで、店へ入った。
初めて入った通りがかりの店であるが、創業60年ということである。
焼き鳥と生ビールを注文した。生ビールは、店によって味にばらつきがあるように思うが、ここは生ビールも焼き鳥も旨かった。
17時10分頃、この店のアルバイトらしい一人の若者が店へ入ってきた。若者は店の服に着替えてカウンターの中へ入った。おやじさんに「どうも」と言ってピョコンと頭を下げるが、おやじさんは無言。たぶんこの若者が遅刻をしてきて、機嫌が悪いのだろう。
会社なら、お客様の前で、社員に対して不機嫌な態度は良くないが、この店では、それを上回る良さがあるから、60年も続いてこれたのだろうと思う。その良さがこの店の強みであると思うが、おやじさんがそれを理解しているのかどうかは分からない。
1時間ほど飲み食い雑談した後、二人で5千2百円の代金を割り勘にして、店を出た。
店をでると、客もまばらな小さな店に、ガードマンが立っていた。ドーナツ屋さんらしい。ガードマンに
「この店の警備をしているのですか。」
「はい、そうです。ドーナツ買ってください。」
「ふだんは行列ができるほど客が来るのですか。」
「そうです。」
行列ができるほど美味いのなら買ってみようと思い、店へ入る。
店には、ドーナツ2種類しかなかった。丁度奥から出来たてのドーナツが運ばれてきたので、これを8個買った。
路上でひとつ袋から出して食べてみた。
美味い。行列ができるのが解る。
品揃えがドーナツだけでも、行列ができるほど繁盛する店もある。
不況時には、自社の強みに特化することも有効かも知れないと思った。
みやげの美味いドーナツを、家族に食べさせるのを楽しみに、友人と宇野バスで帰宅した。
中小企業問題全国研究集会 京都
2月11日の午後13時から12日の正午にかけて、国立京都国際会館で中小企業家同友会全国協議会主催の「中小企業問題全国研究集会」が開催された。
1日目は分科会で、「中小企業にしかできない持続可能型社会の企業経営」というテーマの第16分科会に参加した。
報告者は、滋賀県の産業資材事業等の会社を経営されている代表取締役会長で、これからの時代は「共生社会倫理」が必要なことや、近江商人の「三方よし」に通じるお話など、学ぶことの多い分科会であった。
18時30分から、懇親会。
乾杯の前に、各分科会の様子がプロジェクターで映し出された後、12名ほどの舞子さんが舞をまい、京都らしい雰囲気が醸し出された。
2日目は、9時から主催者と来賓の方々の挨拶の後、18の分科会のうち、6つの分科会の座長から内容の報告があった。
10時からは、「時代が求める経営者のあり方と同友会理念にもとづく経営実践 ~私たちは“蓄積された経営の英知”をどう生かすか~」
というテーマで、人を生かす経営推進協議会代表と中同協経営労働委員長の対談形式の特別報告会が行われた。
ここでは、企業変革プログラムを軸に進められたが、今当社で行っていることに間違いはないことの確認ができたのと、さらに力を入れてやらなければならないことが見えてきた。
今回の中小企業家同友会全国大会でも、気づき、学びは多かったが、何よりも、経営に向かうエネルギーを頂いた。
閉会の後は、岡山同友会のメンバー約20名と、南禅寺で湯豆腐を食べ、帰岡した。