親が子供を虐待し、時には死に至らしめる事件が後を絶たない。
子供をベランダへ長時間置き去りにして衰弱させたとか、子供に熱湯を掛けたとかいう記事を見ると気分が悪くなるし、悲しくなる。
いろんな病的な心理状態で、このような普通では理解しがたい行動を起こすのだろうが、畜生にも劣る行為である。
6年ほど前の話であるが、家内が近所の酒屋のおかみさんから、次のような話しを聞いてきたことがある。
この酒屋さんの近くに、おなかの大きい犬が捨てられていた。
やがて、この犬は2匹の子犬を産んだ。
でも、親犬は痩せていて、乳がでない。
酒屋のおかみさんは、かわいそうになって、親犬に餌を与えた。
そうすると親犬はこれを食べて、吐き出して軟らかくして子犬に与えていた。
学校から帰る途中の、小学生の子供たちは、子犬がかわいくて、触ろうとする。
親犬は子犬を守ろうとして、小学生の子供たちに吠える。
これを見た子供たちの母親は、保健所に通報した。
保健所からきた職員は罠をしかけ、親犬を連れ去った。
そして、翌日には子犬も連れていったそうだ。
この話を聞いたとき、犬の親子を哀れむと共に、人間の身勝手さを腹立たしく感じた。
時代の流れで、今はこの酒屋さんはないが、親が子を愛する気持ちや行動は、動物も人間も時代を超えて不変のものだと思う。
幼児や児童を虐待する事件が後を絶たないということは、親が子を守るという本能が欠如した人間が絶えないということであろうか。
それとも生きているものとして、異常な精神状態になっている人間が多いということだろうか。
お知らせ
生きているものとして、動物にも劣る幼児虐待
アシュリーさんの死から思うこと
昨日、通常の人に比べ約10倍の速度で老化が進む、プロジェリアと呼ばれる難病と戦っていたカナダのアシュリー・へギという少女が、亡くなったとのニュースが報じられていた。
アシュリーさんは、生前、
「わたしがプロジェリアだということには、ちゃんとした理由があるの。神様が与えてくれたものだから、すてきなことなのよ。だから、わたしは大丈夫。」
と話し、
「死ぬのは悲しいことだけど、必ず訪れるものだと思うの。」
と、17歳であまりにも早すぎる死を迎えたという。
アシュリーさんの、自分の生涯を前向きに生き抜く心は、宗教からくるものかどうかは分からないが、
「幸せに生きるということは、外部環境や運命といわれるようなもので、左右されるものではない。」
と思った。
アシュリーさん、天国で安らかに。
岡山県中小企業家同友会東備支部設立総会開会の挨拶
4月17日に岡山県中小企業家同友会東備支部設立総会が、瀬戸内市に位置する長船サービスエリアで開催された。
私は、開会の挨拶で次のようなことを述べさせて頂いた。
東備支部設立の担当理事を務めさせて頂きました藤田でございます。
東備支部は、昨年6月20日に吉備高原支部が設立された後、岡山県中小企業家同友会として5番目の支部として設立が計画されました。
中小企業家同友会には、よい経営者になろう、よい会社をつくろう、よい経営環境をつくろう、の3つの目的がありますが、この3つの目的と共に、会員は自社の発展に取り組んでいます。
我々が、企業の発展を目指すのは、決して経営者の私利私欲を満足させる為だけのものではなく、地域の暮らしを守り、雇用を確保し、真に豊かな地域社会づくりに貢献したいとの思いからでもあります。
国民が本当に豊かになるには、国民の約80%が働く中小企業が良くなる必要があると考えています。
「経営者には、いかに環境がきびしくとも、時代の変化に対応して経営を維持し発展させる責任がある」
これは、中小企業家同友会全国協議会発行の「人を生かす経営」という冊子に「経営者の責任」として述べられていることであります。
現在、中小企業は厳しい経営環境に晒されていますが、時代の波を乗り越え、経営を維持し発展させていくためには、社員の力をフルに発揮させ、全社の英知を結集して経営にあたることが必要であります。
経営指針を作成し、社員をパートナーとして捉え、全社一丸となって質の高い商品やサービスを提供して業績を上げる企業を増やし、豊かで安定した幸せの見える地域をつくっていきたいとの思いで、今岡山県中小企業家同友会東備支部が設立されようとしています。
東備支部設立総会は、準備会発足時から本日2009年4月17日と決めて、活動して参りましたが、多くの方々のご支援や会員の協力により、本日こうして無事設立総会を迎えることができました。
厚く御礼申し上げまして、東備支部設立総会開会の挨拶とさせていただきます。
貧困のない世界を創るために
先日、中小企業家同友会の機関誌、「中小企業しんぶん」に、「貧困のない世界を創ろう」と、バングラディシュにグラミン銀行を創設したムハマド・ユヌス氏(2006年ノーベル平和賞受賞)の講演会の記事が掲載され、さらに会員宛のメールでも紹介されていた。。
この講演会は3月17日、東京・椿山荘で開かれたもので、今年7月に中同協設立40周年記念総会を東京で開催することにちなみ、東京同友会がそのプレ例会として開いたものだという。
ユヌス氏は、高利貸しに自由を奪われて、最貧層から抜け出せないバングラディシュの人々の現実に衝撃を受け、貧しい人々のための銀行を創設し、普通の商業銀行なら相手にしない貧しい女性たちに無担保で小口融資し、彼女たちはそのお金で小さな仕事を興し、自信と誇りを持って自立してきたこということだ。
ユヌス氏は、重要なことは「信頼」だといい、返済率は97~98%を誇るという。
さらに、教育や医療、情報等で次々と新たなソーシャル・ビジネスを立ち上げているという。
上記は、中小企業家しんぶんに掲載された内容の一部であるが、心に深く感じるものがあった。
大切なのは、少数の大金持ちを生み出すような経済ではなく、著しく貧困な層をなくする経済だと思う。
「世界中のすべての人が幸せでなければ、自分自身も含めて幸せではない。」
この思想は、岡山県中小企業家同友会の新入社員研修会で、今年91才になられる太田尭東京大学名誉教授が、宮沢賢治の言葉として紹介された。
桜満開春爛漫
今 岡山の桜が満開だ
毎朝、愛犬クロとの散歩で通っている
茶臼山ハウスという休憩小屋付近に植えられた
まだ大きくならない桜の木も満開だ
遠くから見る
並んで一斉に咲いている桜は華麗だけど
近くで見る
一輪の桜も美しい
小さな枝の先までも
華やかに咲いているところがいい
花より焼肉
毎年4月の第1土曜日は、フジタ地質厚生会の主催で、新入社員歓迎会を兼ねて、烏城の東の旭川さくら道で花見を行うのが恒例となっている。
今年は、準備を惑わすような天気予報であったが、食材や生ビール等を用意し、日頃取引をしていただいている業者の皆様にも声をかけていた。
しかし、当日正午までの会議・勉強会が終わって、会議室から社員と窓を見ると外は小雨。
そこで、会社の敷地内に簡易テントを張り、焼肉パーティを行うこととなった。
桜と屋台こそないが、トイレや水道は近いし、熱燗も電子レンジですぐできる。
結構盛り上がり、楽しい焼肉パーティとなった。
まさに花より団子、花より焼肉という感じである。
かっこいい人生
森田健作氏が千葉県知事選挙に当選し、
「これからは中央に堂々とものを申すかっこいい千葉県をつくっていきたい。」
と勝利宣言をした。
森田健作氏は昭和24年生まれで、私と同い年である。
「同い年」と「かっこいい」で思いだす中学時代の同級生の友人がいる。
中学生の時はこの友人とよく遊んだ。少し不良っぽくて、ポピュラー音楽が好きで、あんまり勉強していないようなふりをしていたが、学校の成績はトップクラスであった。
女子にも人気があったし、「こいつかっこいいな」と思っていた。
この友人と十年ほど前に、電話で話をする機会があった。
彼は、今は放送局へ勤めているが、その前は刑事をしていたということであった。
相変わらずかっこいいと思った。
刑事をしていただけでかっこいいとはいえないかも知れないが、その時は、相変わらずかっこいい人生を送っているなと思った。
そして今、森田健作氏の「かっこいい千葉県」で、この同級生の友人を思いだし、かっこいい人生にしたいと思った。
かっこよく生きるとはどんな生き方なのか。
それは年齢や時代と共に変わっているが、今思っているのは、地位や名誉や功績だけではないということだ。
むしろこのようなものを追いかけている生き方は、かっこ悪いと思う。
かっこいい生きざまとは人それぞれだと思うが、思いつくところでは秋山好古、良寛、土光敏夫氏などはかっこいいと思う。
どこがかっこよく感じるかと言えば、無欲で、志、信念を持って行動しているところだ。
自分が、このような生き方ができるとは思わないが、目指す人物像ではある。
ここまで書いてふっと思った。
かっこいい人生かどうかは人が判断することで、志を持って、自分で正しいと思う道を一所懸命歩んでいけばいいのだと。
人生は何をしたかというより、どう生きたかだ。
砂地盤の液状化
前回のブログで、粘性土地盤の圧密沈下に関することを書いた。
砂地盤では、水の通りは良いので建物が完成した時点で沈下は終了しており、沈下量もほとんど問題にならない場合が多い。
砂地盤で問題となるのは、液状化現象である。
砂地盤の液状化で思いだすのは、昭和39年の新潟地震で、私が中学3年生のときだ。
建物自体は壊れていないのに転倒している4階建のアパートが、テレビのニュース番組で映し出されたのを覚えている。
地盤の液状化は、水を多く含む緩い砂層で起こりやすく、粘性土層では起こらない。粘土分を多く含む砂質土層や砂礫層では起きにくい。
では、なぜ地震時に砂地盤の液状化現象が起こるか簡単に述べると、通常砂地盤では地下水位以下であっても、荷重は砂の粒子から粒子へと伝わっている。砂と砂の間の水圧(間隙水圧)は地下水面からの深さに相当する分だけである。
ところが、地震時に地盤が激しく揺すられると、砂の粒子が密に集まろうとするため、間隙水圧は上昇する。揺すられるのが瞬間だと間隙水圧は一時的に上昇してもすぐに通常の水圧に戻るが、地震のように繰り返されると間隙水圧は次第に上昇し、砂の粒子を伝わる荷重が減少して0になった時、砂は浮遊状態になり砂地盤の液状化現象が生じる。
地盤が液状化すると浮力が働き、浄化槽などが浮き上がることがある。重い建物は液状化した地盤へ沈む。建物の下が均等に液状化するわけではないので、建物は傾いて沈み、転倒することもある。
また、液状化した砂層は圧力のかかった液体と同じだから、地上へ噴出することもある。
建物を建てるための地盤の調査において、地盤の支持力、沈下と共に、砂層の液状化に関する検討も重要なチェック事項のひとつである。
時間をかけて建物が傾く原因のひとつ「圧密沈下」
地盤に建物を支える力があっても、長期的には建物が沈下してくる現象がみられることがある。
これは、沖積粘性土層の圧密によることが原因である場合が多い。
粘性土は、一般的に土粒子と水とで構成され、水の流れの良さを示す透水性は低い。
従って、粘性土層に盛土や建物の新築などにより、上部から圧力が加わった場合、粘性土に含まれている水は時間をかけて逃げていき、逃げた水の分だけ地盤が収縮される。
これが、圧密沈下といわれる現象で、ピサの斜塔も圧密沈下の影響を受けて傾いているといわれている。
建物の圧密沈下は、建物の形状や粘性土層の厚さ、盛土の状況、その他の影響を受けて、不同沈下となり、建物に悪影響を及ぼすことが多い。
また建物が完成した後、数ヶ月後に症状が確認されることが多いため、施主と施工業者とのトラブルの原因になる場合がある。
建物を建てる場合、地盤の支持力(強さ)の確認と共に、圧密沈下を招きやすい沖積粘性土層の存在を確認することは、地盤を調査するうえで欠かせない重要事項である。
岡山平野の歴史と一般的な地盤
岡山平野の一般的な地質構成は、下部に砂礫層があり、その上には軟弱な粘性土層が堆積され、表層部は、旧耕作土及び盛土で形成されていることが多い。
砂礫層までの深さは、岡山市中心部で約8m、南へ行くほど深くなる。
この砂礫層は、今から約1万年以上前の氷河期の頃に堆積されたものである。
氷河期には、海水が氷となって陸上に留まる量が多いため、海面は現在より低下していた。
特に、今から約2万年前のウルム氷期には、海面が現在より少なくとも100mは低かったといわれている。
瀬戸内海の深いところでも100m程度と言われているから、現在瀬戸内海が位置する付近も陸地であったと推定される。
氷河期でも、日本では気温が常時氷点下というわけではなく、平均気温は現在より5~10度程度低かったといわれている。降雨はあったため、河川成の砂礫層が形成されている。
氷河期が終わると海面は上昇し、現在の岡山県南の平野部はほとんど海となったが、河川が上流より土砂を運んでしだいに埋め立てられ、平野が形成されていった。
岡山平野南部は、湿地遠浅だった所を干拓整理され現在の地形を呈している。
以前海だったところが自然に埋め立てられてできた層は沖積層といい、軟弱な粘性土で形成されていることが多い。
沖積粘性土層は、建物に悪影響を及ぼすことが多い。
沖積粘性土層がどのように悪影響を及ぼすかということは、また後日述べさせていただくことにする。