お知らせ


時間をかけて建物が傾く原因のひとつ「圧密沈下」

2009/03/21 社長ブログ

 地盤に建物を支える力があっても、長期的には建物が沈下してくる現象がみられることがある。
 これは、沖積粘性土層の圧密によることが原因である場合が多い。
 粘性土は、一般的に土粒子と水とで構成され、水の流れの良さを示す透水性は低い。
 従って、粘性土層に盛土や建物の新築などにより、上部から圧力が加わった場合、粘性土に含まれている水は時間をかけて逃げていき、逃げた水の分だけ地盤が収縮される。
 これが、圧密沈下といわれる現象で、ピサの斜塔も圧密沈下の影響を受けて傾いているといわれている。
 建物の圧密沈下は、建物の形状や粘性土層の厚さ、盛土の状況、その他の影響を受けて、不同沈下となり、建物に悪影響を及ぼすことが多い。
 また建物が完成した後、数ヶ月後に症状が確認されることが多いため、施主と施工業者とのトラブルの原因になる場合がある。
 建物を建てる場合、地盤の支持力(強さ)の確認と共に、圧密沈下を招きやすい沖積粘性土層の存在を確認することは、地盤を調査するうえで欠かせない重要事項である。

岡山平野の歴史と一般的な地盤

2009/03/16 社長ブログ

 岡山平野の一般的な地質構成は、下部に砂礫層があり、その上には軟弱な粘性土層が堆積され、表層部は、旧耕作土及び盛土で形成されていることが多い。
 砂礫層までの深さは、岡山市中心部で約8m、南へ行くほど深くなる。
 この砂礫層は、今から約1万年以上前の氷河期の頃に堆積されたものである。
 氷河期には、海水が氷となって陸上に留まる量が多いため、海面は現在より低下していた。
 特に、今から約2万年前のウルム氷期には、海面が現在より少なくとも100mは低かったといわれている。
 瀬戸内海の深いところでも100m程度と言われているから、現在瀬戸内海が位置する付近も陸地であったと推定される。
 氷河期でも、日本では気温が常時氷点下というわけではなく、平均気温は現在より5~10度程度低かったといわれている。降雨はあったため、河川成の砂礫層が形成されている。
 氷河期が終わると海面は上昇し、現在の岡山県南の平野部はほとんど海となったが、河川が上流より土砂を運んでしだいに埋め立てられ、平野が形成されていった。
 岡山平野南部は、湿地遠浅だった所を干拓整理され現在の地形を呈している。
 以前海だったところが自然に埋め立てられてできた層は沖積層といい、軟弱な粘性土で形成されていることが多い。
 沖積粘性土層は、建物に悪影響を及ぼすことが多い。
 沖積粘性土層がどのように悪影響を及ぼすかということは、また後日述べさせていただくことにする。

社員満足について

2009/03/13 社長ブログ

 下記は、昨日岡山県中小企業家同友会の第22期経営指針成文化セミナー受講生宛として送ったメールである。


 いよいよ今週土曜日から第2講が始まり、第22期経営指針成文化セミナーも本格的にスタートです。
 第1講で報告させていただいた時、どのようにして社員満足を実行しているかとの質問をいただきました。この時、社員満足のために具体的に社員に何をしてあげているかという福利厚生面で捉えたため、シャワー室を作ったぐらいの答えしかできませんでした。
 そこで、社員満足についての考えと取り組みをまとめてみました。
  
 社員満足には福利厚生の充実も大切だと思いますが、継続的な社員満足を追求すると「働きがいのある職場づくり」が最も重要だと思います。
 そのためには、会社が次のような場であることを心掛けて日々の経営に臨んでいます。

・暮らしを守ることができる場であること
・人間的にも成長できる場であること
・具体的に社会に貢献できる場であること

 上記のことが、中小企業家同友会全国協議会赤石前会長の著書「経営理念」のなかの、「企業は砦」のところで述べられていることは、同書を読まれた方はお分かりだと思います。

 これは、弊社の経営理念の実践にも結びついています。

 では、具体的に何をしているのかということを言葉で述べるのは難しいのですが、その一部として次のことをあげてみました。

 「暮らしを守る」ということは、やはり賃金だと思います。当然ながらキチっと賃金を払い続けることのできる強靱な財務体質の会社を目指しています。
 会社の業績は、毎月全社員に発表しています。

 「成長」については、毎月の勉強会実施や資格の奨励を行っています。
 実務的な例としては、現場の責任者としてデビューすることには成長の喜びを感じているようです。
 勉強会では技術的な勉強だけではなく、ビジネスマナー等の勉強も行っています。人間的な勉強としては、ノートルダム清心学園理事長の渡辺和子さんのテープを聴いたり、二宮金次郎のビデオを見たりしています。
 同友会と同じように、グループに分けディスカッションや発表もしています。

 働きがいのある快適な職場づくりには、人間関係が良いことが大切だと思いますが、そのためには人間的に成長していくことが重要だと考えています。

 社会貢献についてもいろいろありますが、一例としては、お客様と話しをすることで、貢献してることを感じてもらえればと思います。
 お客様の声シートなども収集するようにしています。
 自分が地質調査した所に構造物ができているのを見ると、自分が社会の役にたっていることを感じるという社員もいます。

 そして、社員満足について何よりも大切なことは、社員を1人の人間として人格を尊重し、一緒に働く仲間として、家族同様に大切にすることだと思います。
 
 社員が何に満足するかということは、人それぞれだと思いますが会社として、また経営者としてできることとして、以上のようなことを心掛けて日々の経営にあたっています。
 社員満足は、永遠に追求し続けるテーマかも知れません。

 もっと、簡単に書くつもりだったのですが、長くなってしまいました。
 上記のことだけでは、社員満足について十分表現できていませんが、経営指針を作成していく上で、少しでも参考になればと思い、第1講の補足事項として述べさせていただきました。
 経営指針成文化セミナー、最後まで受講して心から納得いく経営理念と、これに続く経営方針、経営計画を作成され、経営指針を完成していただきたいと思います。


 以上であるが、では自社の社員全員が満足して活き活きと働いているかと問われれば、残念ながらそうだとは言い切れない。
 上記のメールの内容にも記したが、社員満足は、顧客満足、経営者満足と共に永遠に追求し続けていかなければならないテーマだと思う。
 顧客満足は、社員満足がなければなかなか難しいし、社員満足には経営者満足も必要だと思う。

経営者の責任と岡山同友会東備支部設立

2009/03/06 社長ブログ

 現在、中小企業は厳しい経営環境に晒されてるが、経営者にはいかに環境が厳しくとも、時代の変化に対応して、経営を維持し発展させる責任がある。
 経営者は判断力や実行力を高め、企業の全機能をフルに発揮させて、企業の合理化を促進して生産性を高め、企業発展に必要な生産と利益を確保するために、全力を傾注しければならない。
 現在ほど経営者の能力を要求される時代はない。
 新製品、新技術の開発にとめ、幹部を育て、社員教育を推進するなど、経営者としてやらなければならないことは山ほどあるが、なによりも実際の仕事を遂行する労働者の生活を保障して、高い志気のもとに、労働者の自発性が発揮される状態を企業内に確立することが重要だ。

 以上のことは、中小企業家同友会全国協議会発行「人を生かす経営」に「経営者の責任」として述べられていることであるが、今こそこの「経営者の責任」が問われるときだと思って、日々の経営に臨んでいる。
 岡山県中小企業家同友会東備支部設立には、「経営者の責任」を実践し、全社一丸となって質の高いサービスを提供して業績を上げる企業を増やし、豊かで安定した幸せの見える地域をつくっていきたいとの思いがある。
 また東備支部が、ストレスの多い現代の経営環境で、孤独になりがちな経営者の心の拠り所となり、意見を出し合い、協力しあえるような会にもなればいいと思う。

 以上、経営者として、また岡山県中小企業家同友会東備支部設立世話人の一員として思うことである。

繁盛している店

2009/03/02 社長ブログ

 一昨日、貿易商を営んでいる友人と、久しぶりに飲食を共にした。

 彼は熊本出身であるということと、先日熊本で食べた名物の辛レンコンが美味しかったということもあって、辛レンコンのある店を探して行った。
 店へ入ったら満席に近く、「合い席でよろしかったら」と店員さんに言われた。OKしてテーブルに着いた。
 この店の特徴は、熊本料理があるということ。価格も店員のサービスも普通といったところである。辛レンコンは熊本で食べたものより小さかったが、美味かった。
 二人分で五千円ほど支払って、次に近くの蕎麦のある店へ行った。

  2番目に入った店もよく繁盛していた。たまたまテーブル席が空いたが通常は予約をしていないとなかなか座れないということ。
 芋焼酎の水割りと豆腐とせいろそばを注文した。
 各品共に美味しく、店員のサービスや気配りも良い。社員教育やシステムが行き届いている感じがした。繁盛している理由が分かるような気がする。料金は二人で約三千六百円。

 次に、友人がひいきにしているスナックへ行った。ここでも客はよく入っていた。
 1時間ほどビールやブランデーの水割りを飲みながら雑談をした後、時々利用している個人タクシーを携帯電話で呼び、友人を残して店を出た。
 このタクシーもよく繁盛しているらしく、私が降りるとすぐ迎車に表示を切り替えて行った。

 一昨日は土曜日ということもあるが、この日を見る限りどこもよく繁盛しているようで、世の中が不景気だという感じは全く受けなかった。
 今回利用した所が繁盛している理由を私なりに推定してみると、
 一番目に行った店は、熊本料理という特徴がある。
 二軒目は品質、サービス、共に良く、価格も割安感がある。
 三番目に行ったスナックは経営者の人柄と価格だと思う。
 四番目のタクシーは、運転手さん(経営者)の人柄が良い。そして、よく知っているので安心ということと、価格も普通よりは安く運行している。
 
 ということで、さらにまとめると、特徴、品質、サービス、価格、経営者の人柄、安心ということであろうか。

2月も今日で終わり

2009/02/28 社長ブログ

 2月は、神社での豆まき、人間ドック受診、熊本で開催された中小企業問題全国交流会に参加、佐賀県唐津市の地質調査機械製造工場見学、ビジネスマッチングで大学と共同開発に関しての面談、合同求人説明会、母の生まれて初めての手術、その他諸々の行事や出来事が多くあったが、あっという間に過ぎ去ろうとしている感じだ。

 2月末は、会社の半期決算でもある。
 業績の方は、世界的な不況の影響もあって前年より落ちているが、前年と同じことだけをしていたら、現在よりさらに2割程度落ち込んでいたと推定される。

 昨日、岡山県産業振興財団の方が来社された。
 一昨年申請した経営革新計画フォローアップ調査のためである。
 概ね計画通りに実行できているとの評価をいただいた。

 3月7日に、半期を振り返っての全社会議を実施する予定である。
 今期の計画を作成した時から見れば、経営を取り巻く外部環境は大きく変わっているが、全社員と共に目標達成に向けて計画の検証と見直しを行い、優先順位を決めて実行していきたい。

岡山同友会大学「どうなる、これからの日本経済の方向」

2009/02/19 社長ブログ

 先日の同友会大学は、神戸大学教授の経済に関する講義で、「どうなる、これからの
日本経済の方向」というテーマだった。

 今回の不況は、百年に一度の経済危機と言われているが、決して大げさではなく、世界恐慌といってもいい。そして、この状況がいつまで続くか、本当のことは誰にも分からない。
 不況の要因は金融危機によるものだけではなく、格差社会も要因になっている。お金が上層へ集まり、一般労働者の所得が低下しているため、消費が増えにくい。
 上層へ集まった金の多くは、投資へ回され、地域でお金が循環する仕組みになっていない。
 不況対策は、政府が無理やりにでも日本銀行からお金を借りて、余って動いていない労働力を動かすことが有効だ。余っている労働力を動かすには、昔は戦争だったが、現在は福祉など役に立つことに使えばいい。
 そして、国内の需要、地域の需要を増やし、地域循環型の社会を構築していくことが必要だ。
 というような内容だったと思う。

 地域に根ざした中小企業が発展するような国にならないと、国民は本当に良くならないのではないかと思う。
 
 百年に一度の世界恐慌といってもいいと言われた今回の不況、短くはないと思って手を打っていったほうが良いと思った。早く回復すればそれに越したことはない。 

唐津市の地質調査機械製造工場見学

2009/02/16 社長ブログ

 2月13日、熊本で行われた中小企業問題全国研究集会のあと、佐賀県唐津市の地質調査機械製造工場へ行った。
 博多駅から筑肥線で約1時間半。東唐津駅で下車し、雨のなか出迎えてくれたメーカーの方の車で工場へ18時頃到着。
 事務所には、まだ多くの社員さんがいて、皆さん立ち上がって挨拶をしていただいき、社員教育が行き届いている印象を受けた。
 応接室でお茶をいただいた後、生産本部長のガイドで工場内を見学させていただいた。
 工場内は、就業時間終了後ということもあって、ほとんど社員さんはいなかったが、整理、整頓、清掃が行き届いていた。
 生産本部長にそれぞれの機械や材料の用途を説明して頂いた。想像していたより手間をかけ、丁寧に製造されいると感じた。
 溶接は必ず有資格者が行うということや部材の管理方法などから、この工場の品質へのこだわりが感じられた。
 ほぼできあがった機械の色は3種類ほどあった。メーカーとしての基本の色は青色だけれど、他の色はお客様の要望にそって、塗装しているということである。
 工場見学の後、唐津城近くの料理店へ案内していただいた。社長が東京出張ということで、会長と弊社担当の広島支店長が食事の相手をしてくださった。
 会長といってもまだ62歳で、代表取締役会長と工学博士の肩書きが書かれた名刺を頂いた。
 地の料理を頂きながらのお話のなかで多くのことを学ばせて頂いた。

 会長、生産本部長、広島支店長の方々から学ばせていただいたことをまとめてみると、
・お客様の利益を考える。
・社員を大切にする。
・時代の先を読み、ビジネスにつなげる。
・自分たちでできる業務改善提案の中から優秀なものを表彰する。(改善の表彰は定期的に行われ、製造部門だけではなく営業部など全部門が対象となっているとのこと)
・有資格者をボードに貼りだす。
・お客様の言われることを良く聞き、できるだけ要望を受け入れる。
・お客様にいい仕事をしていただこうとの思いで機械や道具を作っている。
等である。
 「外部環境が悪化しているけど、御社ではどうか」の問いに、「いくらかキャンセルがでているけど、業績はあまり落ちていない」との答えが返ってきた。
 社員教育や品質管理に真剣に取り組み、しっかりとした経営をされているとの印象を持って、翌日帰岡した。

中小企業問題全国研究集会 熊本

2009/02/15 社長ブログ

 2月12日・13日の二日間、熊本市で中小企業家同友会全国協議会が主催する「第39回中小企業問題全国研究集会」が開催された。

 1日目は分科会で、私は「決してあきらめない それが経営者の責任」というテーマの第12分科会に参加した。

 第12分科会は、愛知で組み込みソフトウェア開発等を行っている社長の報告で、
 大学の同級生3人で創業。社員はしだいに増え、業績も順調だったが社内はばらばらで、会社をやめていく社員が多く、何のために自分は経営をしているのか分からなくなって廃業まで考えた。そんな時、同友会に入会し、労使見解を学んだ。経営指針を作って1年目は誰もやめなかった。
 現在、急転直下の不況に受注が激減し、今後の対策を模索している。
 というような内容であった。「このまま最後まで行って、会社を潰して『正義を貫いた』と言えるだろうか』とか、『会社を潰すということは自分の人生そのものを失うことになる』というような深刻な話もあった。
 グループ討論や座長から、「もの分かりのいい経営者だけではだめで、社員と真剣に向き合って話をすることが必要だ」とか「同友会の会員同士で雇用の受け皿になることも必要ではないだろうか」というような声も聞かれた。
 不況の時こそ変化させるチャンスであり、全社の英知を集めて、この危機を乗り切ることが必要だと思う。

 1日目の夜は懇親会で、熊本名物の辛レンコンや馬刺しなどで、舌鼓を打った。
 2日目は、来賓の熊本県知事が「逆境の時こそ夢がある。夢を掘り起こし1歩を踏み出そう」と挨拶されたあと、農業生産法人 コッコファーム社長 松岡義博氏の「田舎(ふるさと)を宝に」というテーマで記念講演が行われた。
 11時半に閉会され、岡山同友会の仲間と昼食の後、博多まで同行し、私は滋賀県の唐津市へ向かった。

人間ドック

2009/02/10 社長ブログ

 昨日、今日と一泊で人間ドックを受けてきた。
 胃カメラ、大腸内視鏡、MRI、PET-CT検査などで、全身の検査をしてもらった。
 昨日からの食事は、昨日の夕食と今日の昼食だけ。
 1日1食でも、そういう環境に身を置けば、特に苦痛とは感じないものだ。
 病院でだされた貴重な食事は、ちょっとした料亭なみの献立であった。また、病院のスタッフの応対も良く、検査医療施設と共に、サービス面でも満足度は高く感じた。
 検査結果は、血糖値が基準より幾分高かったが、それでも昨年よりは良くなっていた。
 その他は、基準値内でひと安心である。
 最近酒を飲む量が少し増えていたので肝臓が心配であったが、問題ないということで、今日からまた酒が美味しく飲める。
 (といってもそんなに飲める方ではなく、通常は、晩酌は缶ビール350cc1缶、多いときでも2缶、日本酒なら180cc、宴会等外で飲む時でも生ビール中3杯までであるが、最近これを少しオーバーすることが多かった)
 でも、せっかくまずまずの健康状態であることが確認できたのだから、お酒はほどほどにし、適当な運動をし、食事もカロリーを考慮して、健康に気を付ながら、この厳しい経営環境のなかを目標に向かって頑張ろうと思う。