お知らせ


203高地攻略から

2009/02/07 社長ブログ

 司馬遼太郎の「坂の上の雲」によれば、
 児玉源太郎は、旅順攻囲戦において、突撃の命令を繰り返しては膨大な死傷者をだしている乃木希典大将に変わって指揮をとり、203高地を陥落させた。
 この時、児玉源太郎がまず行ったのは、前線を視察し、遠くから撃っていた重砲を、もっと前線近くへ移動するように命じたことである。
 重砲に詳しい参謀は、いろいろ理屈をならべて無理だと主張したが、児玉の命令によって、1日で重砲は203高地の正面で、より前線に近い位置に据えられた。
 これにより日本軍の突撃を容易にし、203高地はあっけないほどの簡単さで奪うことができた。
 このことが、日露戦争の勝利に大いに結びついた。
 
 以上のことは、現在急激な不況に見舞われている企業経営にも参考になる。
 まず、状況をよく見極めることだと思う。
 児玉源太郎は、ろくに前線も見ずに指令をだしている参謀とは違い、危険を冒して前線まで出かけて、状況を見極めている。
 そして、業績を好転させるにはこれしかないと判断すれば、不可能と思われても、本気でやって見ることだと思う。
 重砲の移動においても、できない理由を参謀はいろいろ言ったが、結果として1日でできている。
 また、士気を上げて突撃を行うのもいいが、無策に繰り返せば損害を大きくするだけだ。
 第7師団は旅順攻撃において、わずか5日で1万5千人の兵力が千人にまで減ったということだ。
 今やっていることが、
 「本当にこれでいいのだろうか、もっと良い方法はないだろうか」
 と問い直すことも必要だと思う。

早朝は倫理法人会、夜は中小企業家同友会

2009/02/04 社長ブログ

 昨日は、朝5時前に起床し6時から始まる倫理法人会経営者モーニングセミナーに参加。
講師は、中小企業診断士のA氏。米国の金融危機を発端とする世界同時不況の現状や、今後の経営戦略のことなど、とても参考になった。
 不況な時は、自社の強みを生かし、本業に徹することが大切だということを、再確認した。
 また、お客様に詳しい情報をもたらすと価値で判断していただけるようになる。
 値打ちのある情報をお客様へどれだけ提供できるか。
 というようなことなどをはじめ、いろいろと参考になる講義をしていただいた。

 8時に出社し、9時半まで稟議書や報告書の確認、書類の作成などの仕事を行う。

 10時前に総社宮へ行き、昨日のブログに記した豆まきの行事に参加。

 13時に会社へ行き、18時半まで指名願いの書類作成、その他実務的な仕事を実施。

 19時に中小企業家同友会事務局へ行き、政策委員会が主催する勉強会に参加。
 昨日の講師は、岡山県信用保証協会 調整部主幹のO氏。
 信用保証協会の業務の内容や融資制度の種類、信用保証利用先企業の動向、それに現在よく利用されている「原材料価格高騰対応等緊急保証制度」の概要などを分かりやすく講義していただいた。
 保証協会には相談窓口がある。
 以前は、保証協会へ融資の相談に、直接いく事業者が多かったそうだ。
 また、保証協会へ不動産等を直接担保に入れると、保証協会を利用する時、どこの銀行でも使える。
 担保に入れる時、通常の登録免許税の税率は4/1000であるが、保証協会へ担保に入れると税率は1/1000に軽減されるということ等、いろいろと勉強になった。

 21時半ごろ同友会事務局を出て、22時ごろ帰宅。
 昨日は、よく勉強し、貴重な体験もできた、長く感じられた1日であった。

節分 豆まき

2009/02/03 社長ブログ

 今日は節分。
 年男ということで、近所の備前国総社宮で豆まきをさせていただいた。

 平安装束のような衣装を着て、神主様によってお祓いをしていただいた後、壇上で
 「鬼は外、福は内」
 と、集まっていただいた町内の方々に向かって、豆をまくのは気持ちがよかった。
 10年分の厄を一度に祓ったような気分である。
 めったにできない経験をさせていただいた。
 豆まきが終わったあと、社務所でいただいた善哉がおいしかった。


 

ありがとう卓越経営大賞表彰式

2009/01/30 社長ブログ

 先週参加した新春経営者セミナー東京大会で、ありがとう卓越経営大賞表彰式が行われた。
 主催者によると、この賞は、存在感のある人や期待される人に贈られる賞とは異なり、中小企業で働く無名の人たちへの賞で、社長から推薦された社員を審査委員会が選考して決定するものである。
 
 今回は、卓越監理者賞、卓越社員賞、特別貢献賞、人間力賞など、合わせて6つの賞で、13名が表彰された。
 表彰された社員さんの一部を紹介すると

 経営が苦境に立ったとき、「社長、私の給料を減らして、若い人にあげてください」と言って、後継者づくりと育成に取り組んでこられた社員さん。(卓越管理者賞)

 重度の障害で、身長93cm、体重22kg、松葉杖で歩行というハンディを乗り越え、28年間無遅刻無欠勤で、淡々と仕事に励んでこられた社員さん。(人間力賞)

 赤字決算で給料も払えない絶対絶命のピンチに陥り「情けない男や!」と社長が自分を責めて、すべてを諦めかけていたとき、「社員さんのために私の貯金を使ってください」と言ってパートとして入社されながら経営を応援してこられた社員さん。(感謝力賞)
 社長はこの時、自分の不甲斐なさを痛感すると同時に、
「こんなに健気な社員さんを、これから命をかけて守るぞ!それが経営者だ」
と確信して苦境を乗り越え、創業19年目を向かえることができたそうだ。

 他にもたくさんの感動と励みがあった表彰式だった。

新春経営者セミナー東京大会

2009/01/28 社長ブログ

 先週、講演会を主体としたセミナーが、東京都港区台場に位置するホテルで3日間開催され、これに参加してきた。
 インフルエンザが流行している時期であり、感染が心配であったが、うがい薬やマスクが用意されてあり、主催者の心遣いがありがたく感じられた。

 講師は、97才の日野原重明氏、ワタミの渡邉美樹氏、政治評論家の三宅久之氏、75才でエレベスト登頂に成功した三浦雄一郎氏など、著明な方が多かった。
 今回の講演で、
 雪と欲は積もるほど道を忘れる。
 人間はやって見るように作られている。 人間は、未完に生まれて未完に終わる。
 愚直に一所懸命やる。難しく考えない。
 この世に客に来たと思えば何の不自由もない。
 トップがどう生きるかで会社は決まる。
 などの他、多くの学びがあった。

 また、15年前に8ヶ月間かけて行われた経営セミナーの同窓会が2日目の夜行われた。
 15年もたてば変わっているだろうと思っていたが、皆あまり変わってなく、元気で活き活きと経営されている方は歳をとらないのだろうかと思った。

 勧められて参加したセミナーであったが、経営のヒントが多く得られ、参加してよかったと思う。

打つ手は無限

2009/01/19 社長ブログ

 今回の不況に対して、我が社でも手を打ってはいるが、計画通りには成果が上がっていない。
 先日、ある研修機関の代表から電話があり、
 「手を打っているつもりでも、案外打っていないものだ。」
 と言われた。
 また、先週飲み仲間数人と居酒屋へ行った時、
 「現在のように世の中全体が不況になると、我々の業種では打つ手がなかなか見つからない。」
というような、話題がでた。
 「打つ手は無限」という言葉はよく耳にするが、いざ手を打とうと思っても、なかなか有効な手が見つからず、閉塞感を抱いている経営者も多いのではないだろうか。
 こんな時、「全社の英知を結集して経営に臨む」ということが大切であることを、先週土曜日の社内会議・勉会で実感した。
 会議で、社員からの情報や意見を出し合った結果、商品・顧客の再開発等、新たな打つ手が明確になってきた。
 情報が社長のところへ集まる仕組みを作り、会社の進むべき方向を打ち出し、社長が率先してアイデアをだすことは大切だと思う。
 しかし、それぞれの立場で製品を作り、顧客に接して、商品・サービスを提供しているのは社員であるから、社員は顧客からの情報やアイデアをたくさん持っている。
 これを集めて、知恵を出し合えば新たな打つ手は見えてくる。
 社員は、会社のことをよく考えている。
 「打つ手は無限」 この言葉に間違いはないと、あらためて思った。

日の出、日の入

2009/01/16 社長ブログ

 毎朝の犬の散歩が日課となっている。
 日の出の時刻が遅い今の季節は、夜が明けて出勤するまでの時間が短いので、ゆっくり散歩している時間がない。
 また、早く日が暮れると屋外の作業がやりにくい。
 早く日の長い時期がきてほしいと思う。
 そこで、岡山の 日の出、日の入 の時刻をまとめてみた。

 国立天文台のホームページによると、今年の日の出が最も遅いのは、1月3日~1月12日で7時12分。
 これを過ぎると、少しずつ日の出は早くなり、2月1日で7時3分。
 2月になると、ほぼ1日1分のペースで日の出時刻は早くなり、春分の日の3月20日は6時8分。
 今年の日出時刻が最も早い時期は、6月5日~6月23日で、4時51分となる。
 
 今年の日の入が最も早いのは、12月2日~12月8日で16時53分で、日の出の最も遅い日より1ヶ月ほど早い。
 日の入の時刻が最も遅い時期は、6月21日~7月7日で、19時21分である。

 今年の夏至は6月21日、冬至は12月22日となっている。

 いくら暗く、長い夜でもその時刻がくれば、必ず夜は明ける。
 人生や景気も同じだとふっと思った。

数字は後から付いてくる

2009/01/09 社長ブログ

 経営は、ある意味で数字の通りにしかならない。
 生活に困るほど窮地に陥った経験から感じることである。

 しかし、いかに経済的に苦しい状況になろうとも、数字だけを追うようなことはしなかった。
 顧客を追った。顧客の満足を追った。
 そして数字は後から付いてきた。
 苦しいからといって、形振りかまわず数字だけを追っていたら顧客は逃げ、数字も逃げていたと思う。
 
 昨日、日本創造教育研究所から送られてきた「数字に迷うなお客様を追え」と題した田舞代表のCDを聞いて、30年前を思いだした。

恩師からの年賀状

2009/01/07 社長ブログ

 45才の時に行われた同窓会をきっかけに、中学時代の担任の先生から、毎年年賀状を頂いている。
 今年の年賀状には、次のような添え書きを頂いた。。

 日本の最大の遺失物は何だったでしょう。
 努力・勤勉・真面目・誠実の日本古来の徳目の喪失です。
 そして、質素倹約・質実剛健の古来のライフスタイルを過去の遺物として葬り去ったのです。
 倫理的価値観への敬意は何処へ?

 我々の先生や父の世代は戦争を体験し、敗戦のなかから勤勉に働き、復興に力を注いでこられた。
 そして、物の面では戦前の日本とは比べものにならないほど豊かになった。
 我々はその恩恵を受けているといってもいいと思うが、日本古来の精神文化までは受け継ぐことができなかったのだろうか。

 百年に一度の恐慌がくるかも知れないと言われている今、この時代、物心両面共に喪失してしまわないために、先生が日本の最大の遺失物として示されている努力・勤勉・真面目・誠実そして質素倹約・質実剛健のライフスタイルが必要とされていると思う。

 先生は、学校卒業後何年経っても先生であり、心のよりどころの一人である。
 いつまでもお元気でいてほしいと心から思う。

お疲れ様

2008/12/26 社長ブログ

 仕事や会合などが終わった時、よくいわれる挨拶が「お疲れ様」だ。
 「さよなら」は、私の年齢同士ではなんとなくあわなような気がするし、「ご苦労様」は、上の者が下の者を労う言葉と言われているから、部下や家族などに言う時以外には使いにくい。
 「ありがとうございました」と言ってもおかしくない時は、「ありがとうございました」を使うようにしているが、やはり「お疲れ様」が一番使いやすくて便利な言葉のような気がする。
 ところが『、「お疲れ様」と言われると、本当に疲れてくるような気がする。お元気様と言おう。』と言われる方もいる。
 それはそれで結構なことだと思うのだが、先日、日本に詳しい外国人の方が、テレビで
 「お疲れ様という言葉には、あなたが疲れるほど頑張っていたのを見ていましたよ。という意味がある。」
 と言っていた。
 ふだんあまり意識していなかったが、たしかにそんな意味で使っている。
 頑張って作業を終えた人には、心から「お疲れ様でした。」という言葉がでてくる。
 「お疲れ様と言われると本当に疲れてくる」と言われているのを聞いてから、「お疲れ様」は使いにくいような気がしていたが、やはり仕事や会議が終わった時の挨拶は、
「お疲れ様でした。」
でもいいと思う。
 そして、心から「お疲れ様」と言えるように、相手のことをよく見ていようと思う。
 
少し今までの内容と外れるが、
「武士(もののふ)は己(おのれ)を知る者のために死す」
という言葉がある。
人には、自分のことを見ていて、理解してもらいたいという気持ちがあるということだと思う。